| EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM |
機動性抜群“隠れLレンズ”
[メリット]
絞り開放からシャープでキレのある写真が撮れる高画質レンズ。
超音波モーターUSMでAFは静音かつ俊敏で強力な手ブレ補正を搭載する。
幅広い焦点距離15-85mmをカバーする為、特に望遠が必要なければレンズ1本でも安心して撮影に赴ける。
特に広角端15mm(35mm換算:24mm)は他のレンズにない大きなアドバンテージである。
[デメリット]
18mmでF4と一般的なズームレンズよりも1段暗い。
最短撮影距離0.35mなので接写はやや苦手。
▲弱点克服案
接写:クロースアップレンズや中間チューブを装着することで接写が可能。
(参考:クローズアップレンズNo.3装着で最大撮影倍率0.35倍程度)
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| SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM |
表現力抜群だけど“じゃじゃ馬なレンズ”
[メリット]
キットレンズEF-S18-55 F3.5-5.6 ISよりもやや広角でやや望遠でやや明るい。
最短撮影距離0.22m、最大撮影倍率0.37倍と高い接近撮影能力を持つ。
キャノン純正レンズに比べればやや劣るが超音波モーターHSMと手ブレ補正機能OSを搭載。
風景撮影はもちろん、中望遠でポートレート、明るいF値と俊敏なAFで子供・ペット撮り、強力な手ブレ補正を活かした夜景撮影、植物の接近撮影など1本で様々な要求に応えてくれるレンズである。
コストパフォーマンスも高いのでキットレンズからのステップアップとしてお勧めの1本。
[デメリット]
絞り開放でピントが甘いが絞ることで中心部はシャープでキレのある写真が撮れるものの、周辺部は絞ってもシャープネスに乱れが残る。
綺麗な風景写真を撮る為には一工夫が必要かもしれない。
HSM搭載だがフルタイムマニュアルフォーカスではない。
▲弱点克服案
画質:風景写真は軽量な単焦点レンズと組み合わせて撮影。
あるいは突然、神が降りたような目の覚める写真が撮れる瞬間があるので、その条件を発見する。
FAF :身体を前後に動かして、ピントを微調整。
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| TAMRON SP AF 17-50mm F/2.8 XR DiU |
ズーム全域でF2.8なのに”コンパクト大口径レンズ”
[メリット]
ズーム全域で開放絞りF2.8は非常に扱いやすい。
速いシャッター速度を活かして、動体ブレや手ブレを抑えた撮影ができる。
またEF-S15-85mmと最大撮影倍率はほぼ同じだが、背景をぼかして主役を引き立たせる事が可能。
さらに大口径ズームレンズでも434gと軽量でコンパクトな為、Kissに装着してもバランスが良い。
絞り開放で画質がやや乱れ気味だが、F4まで絞るとシャープな画質となりぼけも滑らかになる。
タムロン独自のコーティングが施されている為、鮮やかで平面性やコントラストが高い。
[デメリット]
明るいF値で速いシャッター速度は得られるが、AFが遅く精度もあまり良くない為、子供やペット撮りは苦手かもしれない。
手ブレ補正機能が非搭載。
▲弱点克服案
AF速度:子供やペットは置きピンで対応。
手ブレ:ISO感度やF値の調整でブレないシャッタースピードを維持する。
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【総括】
結論から述べると、
標準ズームレンズは3本も買うんじゃなかった!
EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USMさえあれば、工夫次第で超広角レンズと望遠レンズと組み合わせて十分に闘えたのだ。
他の2本(SIGMA17-70,TAMRON17-50mm)は必要がなかったかもしれない。
あるいはEF-S15-85の弱点を補ったり予備のレンズとして、ズーム全域でF2.8という明るいF値を有するTAMRON17-50mmのみで十分だったかもしれない。
SIGMA17-70mmは、EF-S15-85mmよりも魅力的な部分もあるが、焦点距離や画質が劣る為に活躍の場面が少なくなる可能性がある。
しかし折角入手したレンズを安値で下取りに出すのも勿体ない。
そこで今回の検証から3種類のレンズの活用方法を考えた。
■ EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM
用途:
『風景撮影』『撮影旅行』『スナップ』
ここぞって場面は、シャープでキレのある最も画質の優れたレンズで撮影したい。
EF-S10-22mmとEF-S55-250mmと組み合わせて撮影に赴き、スナップの場合はEF-S15-85mm1本とクローズアップレンズを携帯する。
■ SIGMA17-70mm F2.8-4 DC Macro OS HSM
用途:
『旅行』『ペット・子供』『練習』
旅行では荷物を必要最小限に抑えたいので交換レンズは持ち歩けない。
その場合、幅広い画角をカバーできるEF-S15-85mmが最も適役かもしれないが、高価なレンズに気を遣って旅行が楽しめない。
SIGMA17-70mmなら壊れても良い訳ではないが、精神的な重みは違う。
さらに旅行では画質よりも機動性の高さが求められるだろう。
レンズ単体で様々な撮影方法が可能なSIGMA17-70mmは撮り逃し対策に有効だ。
また予測不可能な動きをする子供やペットは他のアクセサリーを装着している暇は与えてくれない。
ちなみにこのじゃじゃ馬レンズは撮影の練習としてはもってこいだと思う。
■ TAMRON SP AF 17-50mm F/2.8 XR DiU
用途:
『パーティ・結婚式』『ポートレート』
パーティや結婚式では光量の少ない室内での撮影が求められる。
手ブレ防止は勿論だが、さらに式典などでは被写体が動いているので速いシャッタースピードで動体ブレを抑えることが重要となる。
またタムロンの独自のコーティングによる風合いはポートレートに向いていると思う。
[番外]
もし、標準ズームレンズを下取りに出して、新しいレンズに買い換える場合を検討した。
| SIGAMA17-70mm&TAMRON17-50mm |
SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM |
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| 最短撮影距離 |
最大倍率 |
最大径 |
長さ |
質量 |
手ブレ補正 |
| 0.28m |
0.20倍 |
83.5mm |
91.8mm |
565g |
○ |
画質も定評があり、ズーム全域でF2.8の大口径を実現する 手ブレ補正搭載の大口径標準ズームレンズ
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